三遊亭遊雀『電話の遊び』

4月24日 遊雀玉手箱〜ご陽気に遊びの巻〜@内幸町ホール


三席ともネタ出しの独演会の4回目。結局4回とも行っていることになる。前回から当日券で余裕。回が進むごとにお客さんが減っている。今回は特に「東京かわら版」への掲載がなかったのが大きかったのかもしれない。


1席目は『明烏』。廓噺でも最もメジャーな噺。この噺は文楽小満んが頂点なので仕方がないけど、ほとんど印象がない。それ以上に2席目の『電話の遊び』のインパクトが強かった、ということだろう。


その2席目の『電話の遊び』は五街道雲助師から教わった噺。雲助師の『電話の遊び』はCDで聴くことができる。鳴り物が入るので、なかなか寄席では聴くことができない。一度聴いた記憶があったが、記録を確認したところ、去年池袋演芸場遊雀さんで聴いていたことが判明。トリではないので多分コンパクト版。鳴り物との一体化の興奮とネタのくだらなさのアンマッチがたまらなかった。


今回、独演会で改めて聴くことができて、感動の再会。鳴り物は録音ではできない噺だから、お囃子の稲葉千秋さんは大変だったんじゃないだろうか。鳴り物を急に止めたり始めたりしなければならないから。高座にかける噺家も少ないとのことだし、さぞやこの日のために稽古したことだろう。歌声もグッド。


それにしても何度聴いてもくだらない噺。ゲストの白鳥さんも「よくもまあ、あんなくだらない噺を」と言っていたけど、もちろんほめ言葉だよね。


遊雀さんはくだらない短い噺がよく似合う。


最後は長講の『居残り佐平次』。最近は30分を越える噺は緊張感が持続しなくなってきたけど、こういうくだらない噺だとあまり飽きない。軽さとスピード感が命の噺、お見事でした。一朝師や扇遊師でも是非とも聴いてみたい噺です。


来月は行けるかな?