【落語】5月7日 鈴本夜の部 柳家権太楼『百年目』

権太楼噺爆笑十夜 七日目
<演目>
夢葉 (奇術)
甚語楼 「無精床」
小菊 (粋曲)
歌武蔵 「黄金の大黒」
正楽 (紙切り
市馬 「親子酒」
小三治 「あくび指南」
〜仲入り〜
のいる・こいる (漫才)
文左衛門 「千早ふる」
仙三郎社中 (太神楽)
権太楼 「百年目」
17:00-20:52


5月上席は例年、芸協の真打昇進披露興行を観にいっていましたが、いろんな方の鈴本演芸場のレポートを見て、どうしても行きたくなりました。せっかくなので生で聴いたことのない『百年目』をやる今日を選びました。


この興行は全席指定で、前売りは完売。当日券が数十枚発売されることはわかっていましたので、朝から並んで無事に通路側の席をゲットすることができました。


客席は満席で立ち見も10人ぐらいの大盛況。小三治会長も市馬副会長も出てますしね。


今回はいつもより色物さんが多いのですが、厳選されたラインナップで全くだれることはありませんでした。小菊さんの三味線の糸が切れるところ、しゃべりながら速やかに張り直すところを見られたのは貴重です。


歌武蔵師が相撲のマクラをやらずに噺に入るのを聴いたのは初めて。さすが特別興行ならでは。


市馬副会長は最近『親子酒』をよくやるようです。歌えるしね(笑)。この噺は息子のサゲの時の「ぐるぐる回る」体の表現が大事だと思っていますが、いい型です。


小三治会長は、初めて聴く『あくび指南』。やっぱ上手いねえ。教わる男の揺れ方がよくないと醒めてしまう噺ですが。さすが、と唸りました。


文左衛門師は端の「ユッケ食いてえ!」で勝負あり。権太楼師や小三治師目当てであろう客を見事につかんで『千早ふる』。ギャグ満載で最高。ただ、喬之助さんの「続きはWebで」はやらない方が好きです。


お目当て権太楼師の『百年目』、聴いてよかった。人情噺らしいところにもギャグをちりばめ、全編笑える『百年目』。この噺はさん喬師のCDで聴いていただけで、おとなしい噺との印象をぶち破り。これはさん喬師の『百年目』も生で聴かないと。


こんな定席がいつもだといいんですが、そうでないのも寄席の現状。これをスタンダードとは思わずに寄席を楽しむことにいたします。


来週以降は、仕事の状況の変化と家庭の事情から、平日中心の落語ライフに戻る予定です。