【ミステリー】9/24読了 『回帰者』グレッグ・ルッカ

回帰者 (講談社文庫)

回帰者 (講談社文庫)

いまや読んでいるシリーズが数少なくなってしまった講談社文庫から、また好きなシリーズが姿を消すことになった。グレッグ・ルッカのアティカス・コディアックシリーズの最終作が登場した。番外篇といわれる『耽溺者』を入れても7作で、人気のシリーズ物としては少ない方なんでしょう。

これほどまでに感情で動く主人公だからこそ短命に終わったシリーズであると思うし、だからこそ記憶に残るシリーズとなるのではないか。

以下、文庫の背表紙の梗概を引用。
グルジアの小さな町でアリーナと静かに暮らしていたアティカス。だが隣人一家が何者かに惨殺され、その日々は終わりを告げる。連れ去られた14歳の少女の行方を追い、アティカスは世界の裏路地を独り駆け抜ける。背負い続けてきた十字架と向き合い、かつての自分と和解するために、男は最後の戦いに挑む。」

あ、なんと、そんな内容だったんだ。読んでいる最中には、「かつての自分と和解するため」なんて全然感じなかったのだが。四十半ばにしてまだ本の読み方が甘いのだろうか。

次はファージング三部作の2作目『暗殺のハムレット』かな。でも、ドン・ウィンズロウの新作が今月出るからなぁ。