【落語】12月29日 扇遊・正朝二人会@新宿末廣亭

<演目>
春風亭朝呂久「まぬけ泥」
春風亭一之輔粗忽の釘
入船亭扇遊「寝床」
春風亭正朝黄金餅
〜仲入り〜
鏡味仙三・仙花
春風亭正朝紀州
入船亭扇遊「たちきり」


毎年行きたいと思いながら仕事の関係で諦めていたところ、今年のこの日はたまたま休みが取れることになり、チケットぴあで桟敷席を確保したので行ってきました。

今年の落語は扇遊師匠を軸にしていたので、総決算的な位置付けとなりました。

開場時間に末廣亭に着くと既に開場されていました。当日券のお客さんは二階席になりますが、一階で立ち見をしていたお客さんはいなかったようです。

桟敷席の最後列の前列という席でしたが、まともに柱と被るので、前屈みに。はじっこということで多少スペースには余裕がありました。

今回は、一之輔さんと扇遊師匠の二席が特に良かったですね。

一之輔さんは「粗忽の釘」。本当に面白い。披露興行にも是非とも行かないと。

扇遊師匠の1席目は「寝床」。余計なクスグリは一切排除しているのに、メチャメチャ面白いし、満足度が高い。それでいて、表現にもデフォルメがあるわけでもない。お手本どおり、というのは今の時代決していいこととはされていないのに、師に関して悪口を聞いたことが一度もない。その点で稀有な存在だと言っていいと思う。理屈抜きに扇遊師匠の話芸に聞き惚れた1席だった。

トリは扇遊師匠の「たちきり」。今年はさん喬師匠で一度聴いているが、是非扇遊師匠で聴いてみたかった1席。扇遊師匠のは、小糸ではなく小久。この小久が絶品。見事に若くてうぶな芸者を演じていた。声を変えてないのに、ここまで表現するのは本当にスゴい。

扇遊師匠を追いかけて後悔なし。来年も扇遊イヤーでいきたい、と思った素晴らしい興行でした。