【落語】10月17日 鈴本演芸場夜の部(主任:入船亭扇遊)

<演目>
柳家三之助…転失気(途中入場)
入船亭扇辰…狸札
すず風にゃん子金魚
五明樓玉の輔…動物園
柳家喜多八厩火事
〜仲入り〜
翁家和楽社中
橘家文左衛門…道灌
ロケット団
入船亭扇遊…明烏
18:10-20:45


久しぶりの平日の定席。落語は会社帰りがいいなぁ。日常の延長というスタンスがたまりません。


今席は仲トリが喜多八殿下、トリが扇遊師匠と、自分的には鉄板のベストメンバー。しかし、他の落語ファンにとっては違うらしく、客席は入場時に20人、終演時にも30人弱という寂しい状況。扇辰師匠から2列目に移動。左右の席が空いているのでゆったりグリーン車気分。


扇辰師匠は狸のマクラで「権兵衛狸」ではなく「狸札」。前の三之助さんの「転失気」に続いての前座噺。もちろん上手いから文句はありません。


にゃん子金魚さんの漫才では、にゃん子先生の「ニューハーフ」に反応せず、いじられるのを回避したのですが、金魚先生にいじられてしまいました。奇術がないので安心して2列目に移動したのになぁ(笑)。


玉の輔理事は、長いマクラでもなかなか温められず苦労していました。理事のせいではありません。客が少ないからですよ。結局「動物園」をさらっと。


喜多八殿下はなんと「厩火事」をみっちり。これまで軽い噺が続いていたからでしょう。こういうところ、寄席ならではです。殿下の「厩火事」は初めて。トリでもいいくらいな楽しい高座でした。扇遊師匠の丁寧で完成された「厩火事」とは対照的な仕上がりでしたが、おさきさんがチャーミングでした。


文左衛門師匠の「超満員」はさすがに通用しませんでしたが、丁寧に「道灌」。前座噺の特集のようになってしまいましたが、文左衛門師匠の「道灌」は特別です。


トリはお目当て扇遊師匠。吉原のマクラから「明烏」。正味30分で、はしょっていない型でしょうか。歯みがきも甘納豆もありました。タイプは違いますが、八代目文楽の後継者は扇遊師匠?という印象をもちました。本当に言葉のすべてが、仕草のすべてが、凝縮された完成形のように感じられました。


客が少ないのが本当に残念でなりません。


下席は文左衛門師匠の鈴本に行こうかな?